2020年10月20日
「登山終活」D ―最後の谷川岳―


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退職して4年目になった。秋晴れの日に急に行きたくなって小さなザックを携えて未明に家を出た。

若い頃、谷川岳は東京からの場合、土曜夜の長岡行き夜行鈍行で出発し未明に土樽駅で下車

新潟側から登って茂倉岳(1978m)頂上に着き、一の倉岳を経て、谷川岳(1963m)頂上まで1時間ほど縦走路を歩き

群馬側の土合駅へ向けて下山すれば、その日の内に東京に帰れる便利な山だった。

その逆のコースを辿る事もあった。学業や仕事の都合がつき天気も良さそうで急に思い立って出かける山だった。

まだ土曜日が休日で無い頃、東京から夜行日帰り登山できる貴重な山だった。

まるで登山者のためのような夜行列車が上越線や信越線や中央本線には走っていた。

往復の廉価な国鉄乗車券だけで行ける夜行日帰り登山は学生や安月給のサラリーマンにとって有り難い存在だった。

いつしか、その夜行列車も無くなり、世の中は週休二日制になり、キツイ夜行日帰りで登山する必要は無くなった。

私も土曜が休みになり茂倉岳や谷川岳の頂上小屋を利用するようになって1泊2日で谷川岳へ行くようになった。

その後、経済的にゆとりが出来、有給も取れるようになって2泊3泊で北アルプス方面へ行くようになって

10数年、谷川岳から遠ざかっていた。その谷川岳にお別れの終活登山をしに行った。

幾ら関東の北に位置する比較的近い山とは言え、標高2000m近い本格的な山であるから日帰りは楽ではない。

自分の体力と気力への挑戦でもあった。登山で無理は禁物である。

体力と時間が不足すればその時点で頂上を諦め潔く引き返すつもりでいた。「登山道を歩く」それで充分だった。



◆10月20日5時頃家を出て東武東上線の下りに乗り、JR八高線接続駅の小川町に向かう。

小川町駅

小川町駅5:54発高崎行き乗車

JR車内補充券

水上駅

水上駅

水上駅

土合駅

土合駅

秘境駅と化した土合駅

土合駅

土合駅

土合駅

土合駅

土合駅

土合駅

立派な土合駅舎

土合駅





清水トンネル出口













西黒尾根登山口9:25





天神平スキー場が見える







頂上12:29着、12:36下山開始



肩の小屋

















土合駅上り線ホーム着15:14













この日は、JRも定時に運行し、予定の時刻に西黒尾根から登山を開始

体力も何とか持ちこたえられて3時間ほどで頂上に着き2時間ほどで下山した

帰りの電車も定時に走り、我が家へは夜7時過ぎに着いた。妻と二人いつも通りの夕食。

普段よりやや多めのビールを飲んで登山が無事に達成できた祝杯をあげた。

思い出多く美しく楽しい山だが、もう登る事は無いだろう。

体力の限界は近づいており、終活登山したい山は他にも残っているのだから。


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